副腎疲労症候群という病気をご存知でしょうか。この病気の症状はうつ病によく似ていますが、原因は副腎というホルモンなどを分泌する臓器がストレスなどの影響で疲労してしまい、ホルモンの分泌が正常にできなくなることで発生します。
慢性的なストレスが原因
副腎はステロイドという耐ストレスホルモンを分泌します。耐ストレスホルモンはストレスによってかかる負担を打ち消すように働くホルモンです。しかし、ストレスがかかり続けると、副腎も疲れきってしまい、耐ストレスホルモンがうまく分泌できなくなります。すると、疲れやすい、やる気がでないなどの症状が出てきます。この状態が副腎疲労症候群です。
うつに似た症状
副腎疲労症候群の症状はうつ病に似ています。
- 朝起きられない
- 行動するのに時間がかかる
- 立ちくらみがする
- 頭がきりがかかったかのようにぼーっとして集中しにくい
- 物忘れがひどい
- 何をしても楽しくない
- とにかく疲れやすい
など、様々な症状が起こります。
一見するとうつ病ににた症状ですが、うつ病との違いはホルモンの量です。血中の耐ストレスホルモンが減少しているのが原因で、常にひどく疲れているような状態になっています。
副腎疲労症候群の原因は
最も大きな要因はストレスです。それも24時間ずっと続くような慢性的なストレスが原因となります。
- 仕事などによる慢性的なストレス
- 親しい人の死による激しいストレス
- インフルエンザや肺炎などの感染症のあと
- 睡眠不足
- バランスのとれていない食生活
夜間、休息することによって副腎は回復しますが、常にストレスを感じていたり、睡眠が十分でなかったり、栄養が不足していると、副腎の回復が追いつかず、慢性的に疲労してしまいます。
まずは医師に相談を
疲れが取れなかったり、上記のような症状が続く場合は、ひどくなる前に医師に相談してみるといいでしょう。仕事にストレスはつきものですが、あまり一人で抱え込まずに、周りの人に相談するなどして負担が長く続かないようにしましょう。また気分転換をしてストレス解消に努めるといいでしょう。